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「三人の妻への手紙」★★★★☆

 

1949年の作品です。

裕福な地域に住む3人の妻たちが、子供たちのピクニックをサポートするボランティアに参加するのだが、船に乗船する直前にアニーという女性からの手紙が3人の下に届く。その内容は、3人のうちの誰かの夫と駆け落ちするというものだった。

3人の女性はいずれも、アニーとの接点があり、才色兼備であることで知られていた。3人とも、ピクニックの間は強がっていたものの、内心、自分の夫が駆け落ちしているのではないかと気が気でなかった。

3人はピクニックを終えて帰宅するが、1人の夫は今夜は帰宅しないとの伝言があり、自分の夫が駆け落ちしたと確信する。3人はその夜社交パーティーに参加する。2人は夫を連れていたが、夫を連れていない1人は、当然パーティーを楽しむことができず、早々にお暇すると言いだす。そのとき、1人の夫が、実は自分がアニーと駆け落ちしたのだが、思い直したことを告白する。その妻は、その告白は聞こえなかったとして、2人は仲良くダンスを始めるのだった。。。


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結局3人ともにハッピーエンドになったので、とても清々しい結末です。ユーモアも冴えており、3人の妻たちのそわそわする心情と、過去の回想がとてもうまくシンクロしていています。

そして、渦中のアニーはといえば、最後まで姿を現すことはありません。そこがまたアニーに対する想像を掻き立て、効果的な演出となっています。

 

監督は「イヴの総て」と同じですが、こちらの作品も素晴らしかったです。

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人間の内面をえぐりだすコメディ作品でした。