最近は歩いたり走ったりしながらaudibleで小説を聴くことが多くなったのですが、audibleは短編小説と相性が良いように思います。
そんなわけで、阿刀田高さんの作品とはaudibleで初めて接することになったのですが、この作品のパンチの効いたテイストに一瞬にして虜にさせられました。
「ナポレオン狂」は、ナポレオン愛好家とナポレオンの生まれ変わりと信ずる男を巡り合わせた結果起こる恐怖の結末を描いた作品。
「来訪者」は、幼子を持つ主婦の家に、かつて出産の際に世話になった病院の雑役婦の女が訪ねてくる話。その後、女の行方を追う警察が訪ねてくるのだが、恐ろしい事実を知ることに。。。
「サンジェルマン伯爵考」は、亡父の遺言に従って、不老不死を唱えるサンジェルマン伯爵と面会した話。
「恋は思考の外」は、会社の金を使い込んでしまった娘のために、身代金目的の誘拐を企てる父親の話。完全犯罪かと思ったが、思わぬところからボロが出てしまう。。。
これら以外にも、あっと思わず声をあげてしまうような巧妙な結末が待ち受ける数々の短編が並んでおり、短編小説の素晴らしさを改めて認識させられました。