映画、書評、ジャズなど

「サタデー・フィクション」★★★★

太平洋戦争が開戦する前夜、上海の地に一人の大物女優ユー・ジン(コン・リー)が降り立った。「サタデー・フィクション」という演劇に出演するためだった。

ユー・ジンはかつて孤児院からフランス人の諜報員の手によって救い出された過去を持っており、暗号の更新に上海にやってくる日本人(オダギリジョー)らから、真珠湾の奇襲攻撃の情報を得るというマジックミラー計画を実行する役割を負っていた。。。


www.youtube.com

コン・リーの演技はさすがでしたし、ラストの演劇舞台のシーンのカメラワークは秀逸です。

 

当時の上海は、英仏米による租界という治外法権の地域が設けられており、欧米と中華の文化が混成した独特の文化が形成されていました。この作品でも、陽気なジャズがバックに流れるなど、そうした当時の上海の雰囲気がうまく描かれていたように思います。