- 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
女医のピーターソン(イングリッド・バーグマン)が勤務するある精神病院で、新しい院長エドワーズ(グレゴリー・ペッグ)が着任した。しかし、エドワーズ博士の立ち振る舞いはどこかおかしく、テーブルクロスにフォークで描かれた線に過剰に反応したりする。エドワーズの著作に惚れ込んでいたピーターソンは、エドワーズに恋するが、ピーターソンのガウンの縫い目にも過剰に反応する。
ところが、エドワーズは本物ではなく、記憶喪失に陥ったジョンという別人が成り代わっていたのだった。ジョンはニューヨークに逃れたが、ピーターソンとその恩師は、精神療法を用いてジョンの夢を分析していき、ジョンが幼少時代に誤って弟を死なせてしまったことがトラウマになっていることを突き止める。そして、ジョンとエドワーズが共にスキーにでかけた際に、エドワーズが崖下に転落してしまった事実を突き止める。
エドワーズの遺体からは銃弾の跡が見つかり、ジョンはエドワーズを殺害したと疑われ、本人もそう信じ込んでしまう。しかし、ピーターソンは、実はエドワーズの前の院長がエドワーズを殺害したことを暴き出す・・・。
フロイトの夢判断をベースに制作された映画といった感じですが、精神分析の専門家である女医ピーターソンが、恋愛になると生身の一女性に過ぎないという対比が、なかなか面白いところです。万能と思われる精神分析も、案外万能というわけでもない、というメッセージとして見ることもできるような気もしますが、映画全体のモチーフからそこまで読み取るのは少し無理があるかもしれません。
ヒッチコックの醍醐味は十分堪能できる映画です。