今日は久しぶりにアートを駆け足で巡りました。
先日、世界遺産への登録が大きく前進したル・コルビュジエが建築した国立西洋美術館で開催されています。宗教画のオンパレードですが、宗教画ならではの厳格さや荘厳さがあります。
今回の売りは≪法悦のマグダラのマリア≫です。これまで模写の存在は確認されていましたが、専門家によって真作として認定されたものです。
カラヴァッジョの作品ばかりではないのですが、カラヴァッジョの継承者たち、すなわちカラヴァジェスキと呼ばれる画家たちの作品がずらり並んでいます。カラヴァッジョの影響力の大きさが窺えます。
カラヴァッジョは、その絵からは想像つかないほど、素行が悪かったようで、喧嘩っ早く、裁判沙汰にもなったとのこと。マルタで投獄された後、脱獄してシチリア、ナポリを転々としたり、なかなかワイルドだったようです。
次に訪れたのは、国立新美術館の『MIYAKE ISSEY展』です。
伝統的な技術と最先端の技術を生かしたファッションの数々は圧巻です。
「プリーツ」は布にひだを付けて織ってあるユニークな生地ですが、動きやすくて極めて実用的です。
ISSEY MIYAKE INC. | ブランド : PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE
それから、「A-POC」は、「A Piece Of Cloth(一枚の布)」と「Epoch(時代)」を合わせた造語だそうです。
MIYAKE DESIGN STUDIO official site
訪れていた人たちの中には、ファッションやデザインに携わっていると思われる方々が多くいたように見受けられましたが、素人でも十分楽しめる展示になっています。
そして最後は、東麻布にある『TAKE NINAGAWA』という画廊に足を運んでみました。
Current Exhibition | Take Ninagawa
現代美術のアーティストたちが入れ替わりで展示を行っているようですが、今は大竹伸朗さんの展示が行われています。
スペースが小さいため、展示量はごくわずかですが、「時憶」というシリーズの一環として製作された作品が数点展示されていました。
様々な素材を重ね合わせていくことで、時間と記憶が層のように積み上げられていくようなイメージの作品です。スクラップを素材として作品を組み立てていくのは、大竹伸朗さんのスタイルの一つですが、今回の作品もそうした延長です。
というわけで、とても文化的で豊かな一日となりました。
ちなみに、先々週にも国立新美術館の『ルノワール展』を見に行きました。
こちらの見どころは、何と言っても、初来日の≪ムーラン・ド・ラ・ギャレット≫です。
他にも、幸せな気持ちになれる作品が並んでいて、とても良かったです。