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「クレイマー、クレイマー」★★★★

 離婚裁判における親権争いをテーマにした1979年の作品で、アカデミー賞作品賞を受賞した作品です。20年ほど前に鑑賞しましたが、年月を経て歳を取ってから再度鑑賞してみると、また違った印象を受けます。

 結婚して8年が経過し、一児をもうけたクレイマー夫妻だったが、妻のジョアンナ(メリル・ストリープ)は、夫テッド(ダスティ・ホフマン)と息子ビリーを置いて家を飛び出してしまう。テッドは会社での働きが評価されて重要な仕事を任されることが決まったばかりだったが、息子のビリーの面倒をみるために仕事がおろそかになってしまう。

 ジョアンナは1年以上経過後に姿を現し、息子ビリーを取り戻そうとする。ビリーと離れたくないテッドとジョアンナは裁判で争うことに。

 2人は法廷で弁護士を立てて互いに辛辣な弁論を繰り広げることになる。ちょうどその頃、テッドは会社から事実上のクビを宣告され、裁判の行方は一気に不利となり、結局、ビリーの親権はジョアンナに与えるとする判決が出された。

 テッドはビリーと一緒に最後の時を過ごしながら、ジョアンナが迎えに来るのを待っている。やがてジョアンナが迎えに来るが、ジョアンナはビリーを連れて行くつもりのないことを打ち明けたのだった。。。


 こういう作品は結婚前と後で見るのでは、だいぶ印象が違います。実際に家庭を持つと、いかに切実な問題かが身にしみて伝わってきます。

 前回鑑賞した際には、それほど強いインパクトを受けませんでしたが、今回改めてこの作品を見てみると、テッドの気持ちもよく分かりますし、ジョアンナの一見無責任な行動や主張についても、少し理解できるような気がしてしまいました。

 また、若き日のメリル・ストリープの美貌に改めて感銘を受けます。そして、BGMがとても印象的です。