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映画、書評、ジャズなど

「ガス燈」★★★★☆

映画

ガス燈 [DVD]

ガス燈 [DVD]

 イングリッド・バーグマンの演技が光る作品です。

 ロンドンのソーントン街で名歌手が殺害される事件が起こる。事件は未解決の中、姪のポーラ(イングリッド・バーグマン)は事件から離れるためにイタリアに向かう。イタリアで声楽のレッスンを受けるものの、イタリアで出会ったグレゴリーと恋に落ち、声楽を捨ててグレゴリーと結婚する。

 2人はグレゴリーの希望を踏まえ、再びロンドンに戻り、叔母が殺害されたソーントン街の家に住むことになるが、そこでの生活では数々の奇妙なことが起こる。グレゴリーからもらったブローチをなくしたり、部屋にある絵がたびたび隠されるなど。そのつどグレゴリーはポーラを責め、しかも、ポーラの母親も精神病であったとグレゴリーから聞かされる。そして、毎晩、グレゴリーが仕事に出ていった後、ガス燈が暗くなり、屋根裏から不気味な足音が聞こえてくるようになる。ポーラは自分が病気ではないかと思い、憔悴していく。

 そんなとき、ある探偵が叔母の殺害事件でダイヤモンドが行方不明であることを知る。彼は幼い頃に叔母に憧れていた人物だった。彼はポーラに会いに行き、ポーラが決して病んでいるのではなく、夫のグレゴリーが屋根裏で何らかの作業をしていることを伝える。グレゴリーは叔母殺しに関わり、しかも奪えなかったダイヤモンドを毎晩屋根裏で叔母の持ち物の中から探していたのだった。。。


 作品の冒頭から死臭が漂い背筋がゾッとするような雰囲気が醸し出されています。残酷な場面はないものの、見る者にじわじわと迫り来る恐怖心を与え続ける当たりが、どこかヒッチコックのミステリーを彷彿とさせます。

 イングリッド・バーグマンが、自分のことを病んでいると責め続けた夫のグレゴリーを最後問いつめる場面は迫真の演技です。

 最後まで飽きさせない文句なしの良作です。