映画、書評、ジャズなど

政治

裁判員「むかつく」発言報道への違和感

■強姦致傷被告に裁判員「むかつくんですよね」 仙台地裁で19日に行われた強姦(ごうかん)致傷事件の裁判員裁判で、質問に答えない被告に男性裁判員が「むかつくんですよね」と声を荒らげ、裁判長に制止された。 10歳代の女性に対する強姦致傷罪に問われた…

事業仕分け 狙いは分かるが手法が問題だ

11/13読売新聞に「事業仕分け 狙いは分かるが手法が問題だ」と題する社説が掲載されています。 政府の行政刷新会議が事業仕分けを開始し、来年度予算の概算要求から無駄を洗い出す作業を本格化させている。 (略) 長年にわたって硬直化した予算配分に、メリ…

「宋姉妹 〜中国を支配した華麗なる一族〜」

宋姉妹―中国を支配した華麗なる一族 (角川文庫)作者: 伊藤純,伊藤真出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1998/11メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 18回この商品を含むブログ (13件) を見る 「昔、中国に三人の姉妹がいた。ひとりは金を愛し、ひとりは権力を…

広義の文化政策 不可欠な軸

9月25日の読売新聞朝刊で、慶応大の渡辺靖教授が民主党の文化政策について興味深い指摘をされています。 民主党が予算の無駄遣いの象徴として批判してきた「アニメの殿堂(国立メディア芸術総合センター)」の建設中止を、川端達夫文部科学相が表明した。…

衆議院選挙の結果を見て

事前の大方の予想どおり、選挙結果は民主の歴史的圧勝に終わりそうです。前回の郵政選挙に比べると極めて大きく振れたわけですが、小選挙区制度というのはこういう振れ方をするというのは、諸外国の歴史で経験済みです(かつて1993年のカナダの選挙では…

ティム・ワイナー「CIA秘録」上巻

CIA秘録上作者: ティム・ワイナー出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/11/12メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 108回この商品を含むブログ (37件) を見る CIAといえば、世界中を股にかけた諜報・スパイ活動を展開するとともに、時には自ら戦闘行為…

バレンボイム中東公演中止

大変残念なニュースです。 http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090107/mds0901071041004-n1.htm 世界文化賞受賞者のバレンボイム氏、ガザ情勢で中東での公演中止 世界的指揮者でベルリン国立歌劇場の音楽監督を務めるユダヤ人のダニエル・バレンボイム…

空自幹部の論文

今、政治的に大きな問題となっている自衛隊空自幹部の田母神俊雄氏の論文を読んでみました。 http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf 率直に言って、仮に思想面の妥当性を度外視して考えたとしても、政府の幹部が堂々と発表する…

五輪開会式の政治学

北京五輪の開会式はなかなかの圧巻でした。 独特の映像美を追求し、中国の昔の素朴な面と近代的な面を共にフィーチャーする作品を作り続けてきたチャン・イーモウが総監督を務めただけあって、視覚的な美しさは大変素晴らしいものでした。 冒頭の太鼓のパフ…

白石隆「海の帝国」

海の帝国―アジアをどう考えるか (中公新書)作者: 白石隆出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/09メディア: 新書購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (16件) を見る 本書は、過去200年間のスパンでアジアの歴史の大勢を捉えようとするもの…

U2ボノの言葉

5月31日の朝日新聞におけるU2ボノの言葉です。 まずは出だしの文章です。 「北太平洋にある、日本と呼ばれる島国に、なぜ私がこんなにはまったのか。 ここで何かが起きている、「新しい風が吹く」と感じているからかもしれない。」 それから、福田首相へ…

スーザン L.シャーク「中国 危うい超大国」

中国危うい超大国作者: スーザン L.シャーク,徳川家広出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2008/03/30メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (7件) を見る 著者は1997年から2000年までの間、国務次官補として東アジア・太平洋…

中国疾走〜中国外交の狡猾さ

先週、読売新聞で5回にわたって連載されていた「中国疾走」というコーナーがありましたが、中国の外交戦略の狡猾さや帝国主義的発想が出ていて大変興味深いものでしたので、ご紹介したいと思います。 昨今の中国外交で特に注目すべきは、対アフリカ外交でし…

アントニオ・ネグリ来日中止

財団法人国際文化会館のホームページにおいて、アントニオ・ネグリの来日が中止になったと掲載されました。 http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/ushiba/index.htm 2008年3月20日 アントニオ・ネグリ氏来日中止について 財団法人 国際文化…

保守の行き詰まり

最近の論壇を見るにつけ、保守の行き詰まりを感じざるを得ません。 数年前までの保守の論調にはある種の“新鮮さ”が感じられました。冷戦が崩壊する以前、長らくイデオロギー対立の時代が続く中で、いわゆる革新派の議論は単調化し、何が何でも護憲一辺倒、戦…

佐藤優「自壊する帝国」

自壊する帝国作者: 佐藤優出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/05/30メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 52回この商品を含むブログ (129件) を見る この本は、著者が対ソ連外交に携わった体験が綴られているものですが、単なる著者の経験談にとどまること…

与謝野官房長官退任に当たっての発言

産経WEBによれば、9月25日午前の与謝野官房長官の記者会見で、次のような発言をされているようです。 産経ニュース 【安倍内閣と福田内閣】 −−安倍内閣から福田内閣への転換というのは、後世から評価すると、どう位置づけられるか 「そうですね。それは後…

大屋雄裕「自由とは何か」

自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅 (ちくま新書)作者: 大屋雄裕出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/09メディア: 新書購入: 11人 クリック: 199回この商品を含むブログ (91件) を見る 「自由」を考えるということがいかに難しいことかがよく分かる、…

安倍総理辞意表明

最後は、もはや正常な判断能力を失していた感じを受けます。 今回の安倍総理の辞意表明は、国民、マスコミから相当に酷評されているので、今更重ねて批判をするのは気が引けるのですが、今回の安倍政権の誕生から崩壊という一連のプロセスは、日本の総理決定…

渡辺治「安倍政権論 新自由主義から新保守主義へ」

安倍政権論―新自由主義から新保守主義へ作者: 渡辺治出版社/メーカー: 旬報社発売日: 2007/06メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (7件) を見る 本書は、護憲派の側から安倍政権について分析し、論じたものです。著者は、一橋大学大学院社…

菊池理夫「日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門」

日本を甦らせる政治思想~現代コミュニタリアニズム入門 (講談社現代新書)作者: 菊池理夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/01/19メディア: 新書購入: 6人 クリック: 81回この商品を含むブログ (35件) を見る この本は、良くも悪くも、コミュニタリアニズ…