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映画、書評、ジャズなど

「リバー・ランズ・スルー・イット」★★★★☆

 

リバー・ランズ・スルー・イット [Blu-ray]

リバー・ランズ・スルー・イット [Blu-ray]

 

ロバート・レッドフォード監督の1992年の作品で、若き日のブラット・ピットの好演が光る作品です。アメリカの大自然とアメリカ人の内面を描いた、とても美しい作品です。

 モンタナの牧師の家に生まれた兄ノーマンと弟のポール。ノーマンは大学に進んだ一方、弟は地元に残り、新聞社に勤めながら、父親から受け継いだフライフィッシングを楽しんでいた。

ノーマンは職を決められずモンタナに戻る。そして、パーティーで知り合ったジェシーと恋に落ちる。しかし、ジェシーの兄ニールとは相性が合わず、一緒に釣りに行くものの、さんざんな思いをして帰ってくる。

ノーマンはやがてシカゴ大学の教授の職が決まるが、ポールはフライフィッシングを極めつつも、ギャンブルにはまり多額の借金を背負っている。

そんなポールも、兄と父親と共に釣りに行くと、並々ならぬ才能を発揮し、大物を釣り上げるのだった。

ある日ノーマンは警察に呼び出され、ポールが殺されたことを聞く。。。

 

 

タイトルから彷彿とさせられるように、川の流れのように実に美しい映画です。自然の描写や夕日の描き方は芸術的です。

 

本作品を見るきっかけとなったのが、先日読んだ森本あんり氏の『反知性主義』です。 

森本氏は、この映画について、

「そこには巧まずしてアメリカ的な精神の在り処がそのまま析出している。そしてその形には、深く宗教的な感性が刻印されているのである。」

と述べています。 とりわけ森本氏は、釣りの場面に注目します。釣りは、礼拝の中でひとり神に向き合うのと同じ状況だというわけで、こうした精神的空間が礼拝と釣りに共通しているというのがこの映画のミソだとします。

 

好き嫌いが分かれそうな映画ですが、個人的にはかなりツボにはまりました。