銀座のJAZZ&BAR em'sに久々に行きました。本日の演奏は五十嵐明要(As)、森田潔(P)、青木喬嗣(B)というメンバー構成です。
五十嵐明要さんは1932年6月生まれということですから、77歳ということになります。円熟味というか貫禄というか、鼻に抜けるようなビブラートによる音の余韻の残し方は、他に類を見ない素晴らしいスタイルです。マイクを使わなくても良いような狭い空間に特にピッタリ合う演奏です。ベン・ウェブスターやレスター・ヤングといった古き良きスウィング・ジャズ時代のサックス奏者を彷彿とさせるものでした。
特に素晴らしかったのはエリントンの♪In a Sentimental Moodです。こういうバラードの演奏は、勢いのある若手奏者でもできず、正に経験に裏打ちされた感性によって実現可能となるものでしょう。
森田潔さんの淡々と弾く演奏スタイルも見てて心地よいものでした。
こういう演奏が身近で気軽に聴けるというのは、東京という都市の持つ最大の魅力の一つかもしれません。