先日、六本木のアルフィーに立ち寄り、ライブを鑑賞してきました。
大変こじんまりとした空間なのですが、ミュージシャンとの距離の近さ、ミュージシャンの演奏のレベルの高さ、これらの点においては他を引き離してすばぬけた感があるジャズクラブです。
あちらこちらのライブハウスで活動されている神谷えりさんのライブには一度行ってみたいと思っていたのですが、ちょうどこの日アルフィーでライブがあるということで、行ってみたという次第です。
この日は入れ替えなしの2ステージのライブでした。もちろん前半と後半では演奏曲目は全く異なります。
ナット・キング・コールのスタンダード・ナンバーでヴィクター・ヤング作曲の「Love Letters」から、さだまさしの「フェリー埠頭」(飛行機や汽車では涙を乾かすには短すぎる、だからフェリーを選んだのだ、といった内容の歌詞です。)まで、幅広い曲目を、息のぴったり合った2人が演奏していました。
神谷えりさんの伸びと張りのある歌声はもちろん素晴らしく、大変レベルが高いものでしたが、この日の最大の収穫は、ピアノの秋田慎治さんの演奏の素晴らしさに触れることができたことです。
スラッとした細身の体型から繰り出される軽やかなピアノ演奏は必聴です。特にラグタイム風のアップテンポの軽快な曲では、その演奏技術の素晴らしさが際だっていました。余裕を持って楽しそうに演奏するスタイルには、見ている側も楽しい気持ちにさせる魔力が秘められていました。
最後はアンコールもあって、日常の喧噪を忘れさせるのに十分な素晴らしいライブでした。
六本木アルフィーも大変アットホームで素敵な感じの店で、敷居の高さなど全くありませんので、是非足を運んでみてください。