ディケンズのあまりに有名な小説がベースとなっていますが、これまで何度か映画化されてきているうちの、2012年に制作された作品を鑑賞しました。
田舎町で生まれ育ったピップは、姉夫婦に育てられ、将来は義兄と一緒に鍛冶屋とやる運命かと思われた。あるとき、脱走兵にこっそり食べ物と酒を差し入れしたのだが、これがピップの将来を変えることになる。
また、富豪のハビシャム夫人の下に通う機会を得た。そこで養女エステラに惚れ込んだのだが、やがてハビシャム夫人から来なくてよいと告げられる。
ところが、そんなある日、突然ピップの下を弁護士が訪れ、莫大な財産の相続を受けることになったことを伝えられる。ただ、条件はロンドンに出て紳士となること、そして、その誰を相続するかについては追及してはならないと伝えられた。
ピップはロンドンに出て社交界入りをするが、やがて、ピップに相続をした者が、幼い頃に助けた脱走兵であったことが明らかとなる。しかも、エステラは、その脱走兵の娘であり、ハビシャム夫人の下で美しくも冷酷に育てられたのだった。彼はロンドンまでピップに会いに来たのだが、警察に捕らえられ、死刑宣告を受ける。
エステラは別の男と結婚していたがその男と死別する。ピップはエステラに長年好意を抱いていたことを告白する。。。
Great Expectations [2012] Official Trailer
やはり原作が安定しているので、作品のクオリティも高く仕上がっています。当時のロンドンはどちらかと言えば、汚らしい街として描かれており、映像的にはあまり美しさがないのはやや残念ではありますが、それでもピップのドラマチックな人生がうまく描かれています。
中学生の頃に英語の授業でディケンズのこの本が教材として取り上げられたことは覚えているのですが、こんな奥深い内容であったことは、今回映画を観て初めて気付かされました。