ロベール・ブレッソン監督の1983年の作品です。この監督の作品を観るのは初めてですが、いかにもフランス映画といった雰囲気の作品で、冷たく淡々と話が展開されていきます。
ガソリンの集金にカメラ屋にやって来たイヴォンは、高校生が友人から渡されて使った偽札をお釣りとしてつかまされてしまい、それをカフェで使おうとして、逮捕されてしまう。
この件で、イヴォンは職を失い、やけくそになって、銀行強盗に加わり、投獄される。
イヴォンには家族がいたが、獄中で娘が亡くなったとの報を受け、妻からも見放されてしまう。
出獄後、イヴォンは、ホテルでオーナーらを次々と殺害。たまたますれ違った婦人の家に居候し、そこでも次々と人を殺めていくのだった。。。
他人にはめられ、社会に復讐する男の冷酷さが際立った作品ですが、結局、何の救いもなく、最後まで殺人を続けるまま、話は終わってしまい、ある意味、暗く絶望的な作品でした。