ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
国立新美術館で開催されている「ルーヴル美術館展」を鑑賞してきました。
古代から近代に至るまでの幅広い時代の一流の美術品が展示されており、予想以上に圧倒されました。
古代エジプトの展示品は、アレクサンドロス大王の肖像など、正に教科書で見たことがあるような作品がずらりと並んでいた感じです。
ルイ14世やナポレオンの肖像や彫刻も多数揃っています。
大理石の彫刻は、布の質感まで伝わってくるものばかりで、その高い技術に感心させられます。
「ブルボン公爵夫人、次いでブーローニュおよびオーヴェルニュ伯爵夫人ジャンヌ・ド・ブルボン=ヴァンドーム」と題する彫刻は、腐敗した女性の死骸で、大腸がむき出しになっていて、ウジ虫が湧いているという衝撃的でインパクトのある彫刻でした。
このほか、印象的だったのは、
・ジャック=ルイ・ダヴィッドと工房《マラーの死》
・ヴェロネーゼの《美しきナーニ》
・アントワーヌ・ヴェスティエの《画家の妻と子どもの肖像》
・エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブランの《エカチェリーナ・ヴァシリエヴァナ・スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像》
といった辺りでしょうか。
こうした素晴らしい展覧会が開催できるのも、主催者である日本テレビがルーヴル美術館に永年に渡り支援してきた経緯があるのではないかと思います。
とにかく、ため息の連続という感じで、素晴らしい作品が勢ぞろいしているような印象でした。もう一回くらいは見ておきたい展覧会でした。