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映画、書評、ジャズなど

「海すずめ」★★★★

宇和島を舞台とする作品です。市立図書館の蔵書を自転車で届ける「自転車課」の存続を巡って赤松雀(武田梨奈)が奮闘するさわやかな映画です。

 

雀は、作家を志し東京に上京して第一作がそれなりに話題となったが、その後が続かずに故郷の愛媛県宇和島市に戻り、図書館の蔵書を自転車で届ける仕事に就いていた。書籍を届けながら離島の人たちとの交流を深めていた。

その頃、宇和島では伊達400年祭が催されることになっており、当時の衣装を再現するために、当時の文献を必死に探索していた。図書館でも当時の衣装についての書籍がないかどうか館員総出で探索が行われていたが、なかなか見つけることができなかった。

そんな中、やがて効率化の観点から自転車課が廃止されることに。すずめは、いつも本を届けている高齢の女性からヒントを得て、本を探すことに。本を探し出すことができれば自転車課廃止を見直すとの館長の発言に勇気づけられ、伊達藩の倉庫の捜索を開始する。

そんなすずめの姿を見て、親族始め多くの人たちが協力を申し出、ついにその本が見つかり、伊達400年祭に間に合うことができた。

自転車課の廃止を覆すことが難しそうな状況だったが、多くの市民の反対の署名をしてくれたのだった。。。


映画「海すずめ」予告編 武田梨奈主演、愛媛県宇和島市を舞台に図書館“自転車課”に勤める主人公の成長を描く

宇和島をよく知る身としては、ここまで宇和島を美しく描いた作品というだけで嬉しくなります。宇和島という場所は、海と山に囲まれて、実に美しい景観が残されているのですが、地元の人たちですら自らの魅力をあまりよく自覚していない傾向がある土地です。こうして映画という形で宇和島の美しさが表現されると、改めて大変な資源を持っている地域だということを認識させられます。

 

映画の中で、赤松遊園地がフィーチャーされている点がうれしかったです。一見すると海に面した寂れた公園なのですが、とても深い魅力を持つ場所です。

 

心温まる良い作品でした。