- 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
テニスプレイヤーのガイ・ヘインズは、同じ列車に乗っていたブルノ・アントニーから声をかけられる。ガイが妻と不仲であることを知っていたブルノは、自分も父親に殺意を抱いており、交換殺人をしないかと提案する。ガイはその話を受け流していたのだが、ブルノは実際にガイの妻を遊園地で勝手に殺害してしまった。
ガイは当然警察から嫌疑をかけられる。そしてブルノは、ガイに対して、列車の中で交換殺人の約束をしたはずだとして、ブルノの父親を殺害するように迫る。さらにブルノは、ガイが列車の中に置き忘れたイニシャル入りのライターを持っており、それを殺人現場の遊園地に置きにいこうとしていた。
ガイはテニスの試合が終わった後、ブルノを追って遊園地に向かう。最後は暴走するメリーゴーランドで激闘が繰り広げられ、ブルノは崩壊したメリーゴーランドの下敷きとなり、息絶える。その手からは、ガイの証言どおりガイのライターが出てきたため、ガイの疑いは晴れたのだった。。。
それにしてもゾッとする話です。見知らぬ人物から一方的に交換殺人を持ちかけられたばかりに、犯罪に巻き込まれてしまう、という設定は、自分の身にも十分にふりかかりそうなシチュエーションです。
作品中には、いかにもヒッチコックらしいシーンが随所に見られます。ガイの妻が殺害されるシーンが眼鏡のレンズの反射を使って表現されていますが、残酷な描写を用いずして、観る側に恐怖心を与えており、大変効果的な手法といえます。
メリーゴーランドが暴走するというシーンは、今の時代で考えれば、スケールの小ささを感じてしまいますが、当時のスケール感はもっと違ったのでしょう。
ヒッチコックらしさが大変巧く現れていた、楽しめる作品でした。