- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2014/02/05
- メディア: Blu-ray
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ジェリー・ランガードは義父の経営する会社で自動車のディーラーを務めている。多額の借金を背負っており、大金が必要だったが、金持ちの義父はお金に渋かった。そこでジェリーは、自分の妻の誘拐を依頼し、義父から身代金をせしめ、自分も恩恵に預かろうと企んだ。
しかし、依頼を受けて誘拐を実行した2人の男は、逃走中に警官に車を止められ、警官を射殺、その後、通りかかったカップルも次々と射殺してしまう。
収集の付かなくなった実行犯たちは、身代金の要求水準を引き上げていき、ジェリーもコントロールが効かなくなっていく。そして、誘拐された妻は殺害され、身代金の受け渡しに来た義父も射殺される。
実行犯は仲間割れし、一方が相手の死体を処分しているところに、地元の女性警官マージによって踏み込まれ、逮捕される。誘拐を依頼したジェリーもモーテルで逮捕された。。。
この作品では、女性警官マージの存在が重要な位置づけを占めています。仕事のできる警察官であり、男性たちからも注目される存在でありながら、冴えない風貌の太った夫と幸せを噛みしめていますが、無意味な殺人とマージの生き方とが対比されることで、殺人の冷酷さが浮かび上がってくる構図となっています。
そして、身内を誘拐させるというジェリーの愚行も、マージの平凡で幸せな生き方と対比されることで、その愚かさが際立っています。
さすがコーエン兄弟という感じの巧妙な構成ですし、マージを演じたフランシス・マクドーマンドの演技が光っていた素晴らしい作品でした。