- 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
- 発売日: 2009/02/20
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修道院で暮らす12人の修道士の男たちが、捨てられた子供の面倒をみながら奮闘する話です。1955年に公開された作品で、原題は『パンとワインのマルセリーノ』ですが、邦題がなぜこのようになったのか判りません。「悪戯」がこの作品のテーマではないので、原題の方がピンと来る気がします。
ある村の修道院で毎年祝祭が開かれるが、それは修道院のマルセリーノの奇跡を祝うものだった。
マルセリーノは生まれてすぐに修道院の入口に捨てられていた。修道士たちは引き取ってくれる家族を捜したが、適当な家族が見つからず、結局自分たちで育てることにした。
成長するに従ってマルセリーノはやんちゃになっていく。そんなマルセリーノの悪戯を修道士たちは寛大に見守っていた。
母親と友達のいないマルセリーノは、道で知り合った女性の子供と空想の中で会話をしていた。
ある日、巨人がいるので行ってはいけないと言われていた修道院の2階にこっそりと足を踏み入れる。そこには、十字架にはり付けられたキリスト像があった。
マルセリーノは台所のパンとワインを盗んでは2階のキリストに届け、2人は会話をしていた。
マルセリーノが食材を頻繁に盗んでいたことに気付いた修道士は、2階に隠れてマルセリーノの様子を窺っていた。そこには会話するキリストとマルセリーノがいた。キリストから望みを聞かれたマルセリーノは、お母さんに会いたいと言う。キリストはマルセリーノを近くに呼び寄せる。キリストのそばでマルセリーノは静かに眠りにつく。。。
最後のシーンは本当に美しく切なく、涙が溢れてきました。
マルセリーノを育てるのに奮闘する人の良さそうな修道士たちがとても魅力的です。そして、マルセリーノの無邪気さに心を打たれます。母親に会うために天国に召されていくマルセリーノが可哀想と思う感情と、ようやく母親のもとに行けたことにどこかホッとする感情とが入り交じって、心をえぐられるような思いになります。
この作品はやはり挿入歌のマルセリーノの唄が大変有名ですね。
日本語版もなじみ深いです。
宗教色が極めて強く古い作品ではありますが、今でも十分楽しめる作品です。