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「ジーザス・クライスト・スーパースター(1973)」★★★★☆

 1973年に公開された、ノーマン・ジュイソン監督による作品の方を鑑賞しました。

 あらすじなどは、以前、ブロードウェイのリバイバル上演をベースにした再現版で書いたとおりです。

http://d.hatena.ne.jp/loisil-space/20130630/p1

 バスで大勢の若者たちが砂漠の真ん中に乗り付け、イエスキリストを持てはやしているのが、やがてその欺瞞を感じ始めたユダがイエスキリストの批判を始め、次第にイエスキリストから人々が離れていき、イエスキリストが処刑された後は、若者たちは淡々とバスに乗り込んで砂漠を後にするという、何ともシュールな作品です。

 こちらの方は、イスラエルの砂漠を舞台に撮影されており、臨場感は圧倒的です。砂漠の広大さが存分にフィルムに収められています。

 2000年の作品と1973年の作品のどちらが良いかといえば、おそらく好みの問題に尽きると思いますが、私は圧倒的にこのノーマン・ジュイソン監督の方を支持したいと思います。2000年のバージョンの方はより現代的にアレンジされているのに対して、当時のシチュエーションにところどころ現代のテイストが散りばめられている感じで、そこがよりシュールな感覚を抱かせます。アンドリュー・ロイド・ウェバーはこの1973年の作品を見て憤慨したそうですが、これはこれで一つの洗練された表現形態のように思います。

 この作品はやはり音楽の素晴らしさがポイントでしょう。作詞のティム・ライスとともに作曲を手がけたアンドリュー・ロイド・ウェバーに依るところが大きいわけですが、この作品では音楽指揮をアンドレ・プレヴィンが担当していることに興味をひかれました。かつてはジャズ・ピアニストとして活躍され、数多くのジャズの録音を残しているプレヴィンですが、クラシック・オーケストラの指揮者として活躍されていることは知られています。

 これは代表的な主題歌。

 以下の2つもいずれも素晴らしい楽曲です。

 ちなみに、ディープ・パープルのイアン・ギランもかつて本作がステージ化される前にLPの録音に参加していました。