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映画、書評、ジャズなど

「ウディ・アレンの夢と犯罪」★★★★

ウディ・アレンの夢と犯罪                   [DVD]

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 イギリスの兄弟が伯父からの資金を目当てに殺人に手を染めるという話です。

 ロンドンのレストラン店主の息子である兄のイアン(ユアン・マクレガー)と弟のテリー(コリン・ファレル)は共同でクルーザーを購入する。兄は投資家を目指しており、資金が必要だった。そしてちょうどその頃女優の卵である恋人ケイトと付き合うようになる。弟のテリーは自動車工でギャンブル好きだったが、ギャンブルで大きく負けてしまう。

 2人は中国ビジネスに成功している伯父のハワードに資金提供を相談をするが、そこでハワードから逆に持ちかけられたのが殺人の依頼だった。ハワードが違法なビジネスをしていたことを元部下のバーンズから訴えられそうな状況で、そうなるとハワードは牢獄行きになる運命が見えていたのだった。

 イアンとテリーは悩んだ挙げ句、バーンズを射殺する。それで一件落着と思いきや、テリーはその後懺悔の思いにかられ、やがて自首することをイアンに相談する。イアンはテリーに思いとどまるよう説得するとともにハワードに相談するが、テリーを処分するしか解決策は見出せなかった。

 イアンとテリーは2人でクルーザーで海にこぎ出す。イアンはテリーを海上で処分するつもりだったが、結局実行に移せず、2人が海上でもみ合った際にテリーがイアンを押し倒して殺してしまった。そしてテリーも後を追って命を絶ったのだった。。。

 結局、得したのは伯父のハワードのみであり、2人の兄弟はハワードに言いように使われて命まで落とす結果となってしまったという何とも皮肉な結末です。真の悪者が生き残り、無垢な兄弟が亡くなるという結末には後味の悪さが残ることも事実ですが、それがまたウディ・アレン監督らしいところなのでしょうか。

 身の丈以上の生活を求めて資金が必要になると、人は不幸になってしまうというのが、ウディ・アレン監督の伝えたかったことなのでしょうか。。