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アンドレアス・グルスキー展@国立新美術館

http://gursky.jp/
国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
 六本木の国立新美術館で「アンドレアス・グルスキー展」の内覧会が開催されましたので、行ってきました。グルスキーはドイツの写真家で、今回の展覧会は日本では初めてだそうです。

 作品は写真なのですが、これが写真かと思うほど斬新な作品ばかりです。

 「「バンコク」シリーズ」はバンコクチャオプラヤ川のゴミだらけの河面を写した作品。

ピョンヤン」シリーズは、北朝鮮マスゲームを迫力ある写真に収めた作品です。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/gursky/
 「パリ、モンパルナス」は、パリのモンパルナスのアパートの外観を写した作品は、家の中で暮らす人たちの生活感が窓から覗ける面白い作品です。

 「カミオカンデ」はカミオカンデの巨大な貯水槽から水を抜いたときに撮影した写真は現実のものとは思えないほど幻想的な作品です。水面に浮かぶ小さなボートがこの施設の巨大さを際だたせています。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/gursky/
 「大聖堂 I」は教会の壮大なステンドグラスを写した作品です。写真の下部にいる撮影クルーの小ささと比べ、ステンドグラスの壮大さが浮きだっています。

 グルスキーの作品には、雄大な自然や巨大な人工物と人間の小ささを対比させたような作品が多く見られます。大げさに言えば、人間観を根底からひっくり返そうとする試みのようにも思えてしまいます。

 写真の持つ可能性を十二分に発揮した素晴らしい展覧会です。是非足を運んでみてください。