六本木の森美術館で会田誠展を鑑賞してきました。
とにかく、最初から最後まで衝撃を受けっぱなしです。美少女をモチーフとした性描写あり、戦争を題材とした重厚な作品あり、仕事に追われるサラリーマンを揶揄する作品あり、とあらゆる社会問題に対して強烈な疑問を投げかけるような強烈なメッセージ性もあります。
まず度肝を抜かれるのは『切腹女子高生』と題する作品。
制服を着た女子高生たちが涼しい顔をして刀を自分の体に突き刺している光景にショックを受けました。
『考えない人』という作品だけは写真撮影が可能でした。
さらに、美少女たちがミキサーにかけられている作品、大山椒魚と美少女が寝そべっている作品など、多くの作品に美少女が登場します。
盆栽の松の木のところどころにフィギュアの顔が埋め込まれている作品も強烈な印象を植え付けます。
会田誠の作品は、美少女の持つ純粋な生と死を並列することで、強烈なメッセージとなっているような気がします。あまりに美少女の裸体が取り上げられていることから、嫌悪感を持つ人たちも多くいるかもしれませんが、こうした手法だからこそ訴えられるメッセージというものもあるような気がします。決して性的興奮をもたらすことを目的としているわけではなく、芸術の持ちうるメッセージ性を最大限活用するために美少女をモチーフとして取り上げているような感じを受けます。
いずれにしても、この展覧会から受けた衝撃は並大抵ではありません。今後の活躍が楽しみなアーティストです。