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「007 スカイフォール」★★★★☆

http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD21630/index.html
 ダニエル・クレイグがボンド役を務める作品です。

 トルコのイスタンブールで、MI6の工作員が殺害され、MI6スパイのリストが含まれているハードディスクが何者かによって奪われた。ボンドとイヴは直ちにディスクを奪った者を追跡した。ボンドと実行犯のパトリスは列車の上で揉み合いになる。イヴはMI6長官のMからの指令でパトリスの射撃を試みたが、弾はボンドに当たり、ボンドは橋の上から下の川に転落した。

 MI6のシステムはハッキングされ、MI6の本部も何者かによって爆破された。また、ハードディスクのリストに記載されているスパイの氏名が順々にHP上に明らかにされていく。

 死亡したと思われていたボンドは静かに暮らしていたが、MI6に戻り、ハードディスクを奪ったパドリスを追って、上海に向かう。ボンドは高層ビルの高層階に上り暗殺を行っていたパドリスを捕らえ、パドリスは高層ビルから転落する。残された鞄からマカオのカジノのコインが見つかったことから、ボンドはマカオに向かう。

 マカオのカジノに潜入したボンドは、コインを換金したところ、セヴリンが近寄ってきた。ボスに虐げられていたセヴリンは、ボンドからボスを殺害するとの条件でボスとボンドを引き合わせる。彼女のボスは離島の廃墟に潜伏していた。そのボスは、かつてMI6に勤務していたシルヴァだった。シルヴァはかつてMの下で働いていて、Mに深い恨みを抱いており、その復讐のためにハードディスクを奪ったのだった。セヴリンがシルヴァの手で殺害されたとき、シルヴァはMI6の救援によって捕らえられた。

 MI6に拘束されていたシルヴァはMと面会する。その後Mが議会の公聴会に呼ばれて出向いた際に、シルヴァは脱出を果たす。向かう先はMのところだった。ボンドは必死に追うが、シルヴァのあらかじめ仕掛けていた罠によって行く手を遮られる。シルヴァは議会で銃撃戦を繰り広げ、Mはボンドに連れられてその場を脱出し、ボンドが幼少期を過ごしたスコットランドスカイフォールに向かった。

 スカイフォールでは、シルヴァ一味が追ってくることを想定し、反撃の準備が整えられた。シルヴァ一味はスカイフォールに到着して、ボンドとMが潜伏する小屋を焼き払う。Mは脱出用トンネルから逃げたものの、シルヴァに追いつめられた。シルヴァはMに一緒に死ぬことを強要するが、間一髪でボンドがシルヴァを殺害する。Mも力尽きて命を落とす。。。


 全体的な雰囲気も深刻なものなので、コメディーセンスがふんだんに盛り込まれてきたこれまでの007を念頭に鑑賞すると少し違和感があるかもしれませんが、最後まで飽きさせることがなく、なかなか良くできた作品だったように思います。

 冒頭からイスタンブールでのチェイスの迫力に圧倒されます。バザールの屋根の上をバイクで追跡するシーンや、列車の屋根の上での格闘の迫力は圧巻です。この冒頭のシーンの素晴らしさはあまり見たことがありません。一区切りついたところで流れるADELEの音楽も印象的です。

 ところで、最後のエンドロールを見ていたら「長崎県軍艦島」が出て来ます。実は、シルヴァが潜伏していた廃墟の島は 長崎県軍艦島で撮影されたものなのだそうです。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/121106/ent12110608550010-n1.htm

 ちなみに、今回はIMAX版で初めて映画を見たのですが、デジタルだけあって映像が緻密で鮮明ですし、音の迫力ももうしぶんありませんでした。