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映画、書評、ジャズなど

「追憶」★★★★

映画

 戦中から戦後にかけての時期のアメリカを舞台に、学生時代からの知人のハベル(ロバート・レッドフォード)とケイティー(バーブラ・ストライサンド)の恋愛を描いたシドニー・ポラック監督の作品です。

 ケイティーは学生時代から、政治問題に話が及ぶと熱くなりすぎ、周囲との溝が生まれることが多かった。やがて、ハベルとケイティーは卒業して離ればなれになるが、数年後に偶然再会する。ハベルは海軍に入隊しており、ケイティーは相変わらず政治活動に熱中していたが、2人は結ばれる。

 ハベルは脚本家としての才能が開花し、ケイティーと共にハリウッドに移り住んだ。しかし、マッカーシズムの嵐はハリウッドにも迫っており、政治運動をやめることができないケイティーはハベルとの間に溝が生じ、2人は子どもが生まれた後、離婚する。

 その後、2人はニューヨークで偶然再会する。ケイティーは相変わらず政治運動をしているものの、再婚していた。お互いの歩んできた道が懐かしく思い出されるが、2人は再び結ばれることはなく、そのまま別れたのだった。。。


 この作品は、主人公の1人のバーブラ・ストライサンドが歌う主題歌があまりにも有名です。

 政治信条が異なるため釣り合うことがない2人が惹かれあってしまったことが不幸の始まりです。2人はことあるごとに喧嘩を繰り返し、やがて運命的に別れてしまいます。そんな切ない2人の境遇と哀愁漂う主題歌がぴったりとマッチしています。

 バーブラ・ストライサンド演じるケイティーのキャラクターも魅力的です。表向きは政治的主張を高らかに唱えながらも、惚れた男の前では女らしさを見せるところが、とてもキュートです。

 この作品が製作されたのは1973年ですが、この時期に製作されたアメリカ映画は、悩ましい社会情勢を反映して、鬱屈した雰囲気を醸し出しているような作品が多いです。