- 出版社/メーカー: アルバトロス
- 発売日: 2008/06/06
- メディア: DVD
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エスマとその娘のサラは、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦争の後2人で暮らしている。エスマはサラに対し、サラの父親は戦争で殉死したと教えている。
サラは学校の修学旅行に行くことになったが、父親が殉教者(シャヒード)であれば費用が免除になる。しかし、エスマはシャヒードの証明書を学校に提出せず、しかも、サラの父親がシャヒードのリストに載っていないことが仲間から指摘されるなどして、次第にサラはエスマが嘘をついているのではないかと疑い始める。
ある日、サラは友人から借りたピストルでエスマを脅し、エスマは、サラは戦争中に敵の兵士にレイプされて生まれた子であることを告げる。
サラはショックで頭を剃ったが、気を取り戻して修学旅行に向かっていく。。。
戦いが終わってもそれで戦争が終わったわけでは決してないということが、こうした作品を見ると迫力を持って伝わってきます。こうした問題をえぐり出すことができるところに、映画の最大の特性があると言えるかもしれません。
映画の作りとして特に出来がよいというわけではありませんが、10代の頃にボスニア・ヘルツェゴビナ戦争を経験したという若い女性監督がこういう重い課題を取り上げ、世界に向かって問いかけようという姿勢は深く共感できるものがあります。