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映画、書評、ジャズなど

渡辺貞夫@ブルーノート東京

ジャズ

http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/sadao-watanabe/
 ブルーノートで久々に渡辺貞夫さんのライブを鑑賞です。今回はブラジル出身のNY在住のメンバーを引き連れてサンバの演奏です。

 会場は相変わらず超満員で、ナベサダ人気の高さが分かります。お年寄りから若手まで幅広い支持を得ているようです。

 渡辺さんのサックスは相変わらず音色が美しく、歯切れが良く、非の打ち所がありません。テンポ良いサンバからバラードまで多彩な曲が演奏されましたが、いずれにおいても渡辺さんのサックスがバンド全体をしっかりリードし、若手のエネルギーを最大限引き出しています。特にバラードでは、渡辺さんのサックスがいかにしっかりと吹いているかが実感できます。計算し尽くされたようにスーッと鼻から抜けるような音色は、聴く人の心をしっかりと捉えます。

 ギターのホメロ・ルバンボ、ピアノのエリオ・アルヴェスの演奏も大変素晴らしく、良いテンポのリズムを刻んでいました。

 思うに、渡辺さんくらいの年齢になると、ばりばりのエネルギッシュな若手と組んで演奏するのは勇気の要ることではないかと思います。しかも、海外の若手ですから、若手のテンポについていけないのではないかという不安が脳裏をよぎっても不思議ではありません。しかし、渡辺さんは常に果敢にチャレンジを続けており、むしろ若手たちが渡辺さんからエネルギーや刺激をもらっているような印象を受けます。名声に安住することなく常にチャレンジを続け、ジャズ界の最先端に君臨しているからこそ、これだけの人々の支持を集めることができるのでしょう。

 しかも、渡辺貞夫さんはステージ上で一切余計なトークはしません。必要最小限の曲やメンバー紹介だけで、あとは音を聞いてくれといわんばかりのスタンスです。これこそ本物のプロだと思います。

 前回のステージ同様、心底満足したステージであるとともに、いろいろ学ばせられたステージでした。