読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる
映画、書評、ジャズなど

「傷だらけの男たち」★★★★☆

傷だらけの男たち [DVD]

傷だらけの男たち [DVD]

 かつて警察で上司と部下の関係だったボン(金城武)とラウ(トニー・レオン)がとても切なく哀しい役柄を演じています。

 ボンが家に帰ると自分の恋人がベッドの上で惨死していた一件を期に、警察を辞めて探偵となるが、立ち直ることができずに酒に溺れるようになっていた。他方、ラウは実業家チャウの娘スクツァンと結婚し、順調な生活を歩んでいたように見えたが、あるときチャウが執事とともに惨殺される事件が起こる。

 この事件の解決をスクツァンから頼まれたボンは、ラウに対しても疑いを持ち始める。チャウの出身であるマカオまで出向いた調査の結果、ラウには幼い頃にチャウらから家族を惨殺された過去があったことを突き止める。かろうじて逃げ延びたラウはチャウに対して復讐を果たすためにチャウの娘に近づいて結婚したのだった。。。


 一見スマートな人生を歩んでいるかに見えたラウでしたが、決して忘れることのできない記憶を抱えながら復讐を誓い続けて生きていたわけです。他方、ボンも恋人の惨死からいつまでも立ち直ることができないわけで、一見強そうに見える男たちの“弱さ”が見事に表現されています。

 こういう哀愁映画はやはり香港映画に限ります。しかも、本作はあの『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウ監督ですから、一段と冴えた作りとなっています。

 これは『インファナル・アフェア』シリーズと並んで必見の香港映画です。