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NICOLA CONTE@BLUE NOTE TOKYO

http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/nicola-conte/
 久々のブルーノートです。目的はもちろん今世界で最も光っている天才トランペッターのファブリッツィオ・ボッソFabrizio Bossoです。ボッソは2年ほど前にビオンディのバンドメンバーとして来日した際に鑑賞して以来です(そのときのアグレッシブな彼の姿が非常に印象に残っています。)。

 ライブは案の定、ボッソの演奏を中心に展開していきます。ミュートの使い方が絶妙で、どんな音色でもトランペットで出してしまうのではないかと思ってしまうほど、トランペットを自由自在にコントロールしていました。優しい音から強烈な音まで実に幅広い音色が飛び出してきます。前回よりもますます洗練されてグレードアップした印象を受けました。

 最新のアルバムも大変良くできています。

Black Spirits~Freddie Hubbardに捧げる

Black Spirits~Freddie Hubbardに捧げる

 もう一人のホーンであるサックスのGaetano Partipiloの演奏も光っていました。ボッソとの掛け合いが実にピタッとはまっていました。

 また、ヴォーカルのアリーチェ・リチャルディAlice Ricciardiの美しい声にも魅了されました。

カムズ・ラヴ

カムズ・ラヴ

  • アーティスト: アリーチェ・リチャルディ,ロベルト・タレンツィ,マルコ・ボヴィ,パオロ・ベネディティーニ,ウィル・テリル,ニール・マイナー,ガエターノ・パルティピーロ,パスクァーレ・バルダロ,ファブリッツィオ・ボッソ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2008/05/14
  • メディア: CD
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 最近聴いた女性ヴォーカリストの中ではNo.1の逸材です。ゴージャスなルックスもさることながら、さらっと深みのある発声ができるところに素質を感じます。こういう雰囲気の女性ヴォーカリストって日本にはいないなぁ〜、と思わずため息が出てしまいました。

 アンコール前のラストの曲♪Caravanのアレンジが実に素晴らしかったです。

 全体を通じて、ステージ上のギターリストとしてのニコラ・コンテの影が薄かったのですが、おそらくプロデュースに専念していたのでしょう。バンドとしてのまとまりは完璧でしたし、メンバーから絶大な信頼を受けているのが伝わってきました。

 イタリア・ジャズの勢いを見せつけられたステージでした。