今週は2度に渡ってコットンクラブのパット・マルティーノとエリック・アレキサンダーのライブを鑑賞してきました。エリック・アレキサンダーは先日金沢でもステージを堪能したばかりですが、パット・マルティーノのライブは初めてです。
パット・マルティーノは60年代、70年代に一世を風靡したギターリストですが、80年に脳動脈瘤で倒れ、記憶喪失に陥ってしまいます。その後、周囲の支援を受けながら驚異的な回復を見せ、不死鳥のように第一線に復帰してきたのです。彼の奥さんはAyako Akaiさんという日本人のようで、90年代半ばに日本のライブで知り合ったようです。
彼の復帰ストーリーについては、IAN NOXという映画監督によって「UNSTRUNG」という映画の中で描かれているそうです。
Martino Unstrung
映画のTrailerを見るとエリック・アレキサンダーの名も字幕で登場していますので、エリックも映画の中に登場しているものと思われます。
以下のall-about-jazzというHPにマルティーノの映画に関するインタビューが掲載されています。
Pat Martino: Martino Unstrung
さて、私は木曜、土曜の2度にわたってコットンクラブに足を運んだのですが、土曜日のステージの方がエキサイティングに感じました。マルティーノのギターもエリックのテナーも土曜日の方がうまくかみ合っていましたし、ジャズらしさが出ていたように思います。
今回のメンバーの中では、オルガンのトニー・モナコの演奏が光っていました。派手なアクションで観客を魅了するパフォーマンスは、ステージを大いに盛り上げていましたし、その演奏テクニックも素晴らしいものでした。
土曜日のステージは珍しくコットンクラブが超満員でしたが、やはりジャズは大勢の観客がいた方が盛り上がります。エリック・アレキサンダーも金沢で見たときとはひと味違った引き締まった表情を見せていました。背筋をピシッと伸ばして黙々と演奏するエリックの演奏スタイルはいつ見ても気持ちのいいものです。
2度足を運んだかいは十分ありました。