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映画、書評、ジャズなど

TOMMY「ONE WAY TO ROME」

ジャズ

One Way To Rome

One Way To Rome

 久々に日本人による、世界にも通用し得る画期的アルバムに出会いました。主に京都で活動しているらしいトロンボーン奏者のTOMMYによる「One Way To Rome」です。自身2枚目のアルバムのようですが、このアルバムの売りは何と言ってもファブリツィオ・ボッソとの共演です。

 ファブリツィオ・ボッソは、イタリアのトランペット奏者で、ジャズ・グループのハイ・ファイブクインテットの中心メンバーです。そのスタイリッシュで力強いトランペットの演奏は、世界中でもっとも勢いがあるといっても過言ではないでしょう。私も、今から1年以上前になりますが、ブルーノート東京でマリオ・ビオンディーと共演しているボッソの演奏を生で聴いたことがありますが、スカッと突き抜けるような勢いのあるトランペットの音色は今でも印象に残っています。

 トミーはこのアルバムの中で2曲(「One Way to Rome」「Rain on the Street」)、ファブリツィオ・ボッソと共演しているのですが、驚いたことに、その2曲ともにトミー自身の作曲なのです。しかも、それがいずれもとても勢いがあってメロディアスで素晴らしい!!ローマで吹き込んだアルバムですが、まるでイタリア・ジャズの昨今の勢いがトミーに乗り移ったかのような素晴らしい曲なのです。そんな曲にボッソのトランペットが吹き込まれているのですから、本当に文句なしの出来映えの曲となっているのです。

 トミーはアルバムのライナーノーツも自身で書かれているのですが、その文章にもセンスを感じます。例えば、「Rain on the Street」については、

「雨の中を、一人の殺し屋が、今日も仕事に向かっている。今日の仕事が終わったら、足を洗おうかな、そんなことを考えながら・・・というようなイメージで書いています。」

 確かに、実際の曲を聴くと、勢いの中にもほんのわずかな哀愁が感じ取れるような気がします。

 東京でのライブが比較的少ない?ようで、生で聴くチャンスがあまりないのが残念なのですが素晴らしいアルバムなので是非、お試しください。