読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる
映画、書評、ジャズなど

Tiffany@ Body&Soul

ジャズ

 金曜日の夜は、Body&Soulティファニーのステージの鑑賞です。ヴォーカルのティファニーに加え、秋田慎治(pf) 中村健吾(b) クラレンス・ペン(ds)というラインナップで、もちろん最大の目当ては秋田慎治さんの流麗なピアノです。

 ティファニーは最近スタンダードな曲ばかりを集めた『アメージング・グレース』というアルバムを出していますが、今回のステージも誰しもが知っているスタンダードな曲が中心でした。

アメージング・グレース

アメージング・グレース

 ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」のテーマソングであるヘンリー・マンシーニの「ムーンリバー」、「ナイト・アンド・デイ」、ヴォーカル抜きの「サマータイム」など、スタンダードのオンパレードです。

 個人的に最高の演奏は、コール・ポーターの「I Get A Kick Out Of You」でした。僕は君から刺激を受けるんだ、といたような意味のタイトルですが、バンドの意気がぴったり合ったアップテンポな演奏です。ティファニーの透明感溢れる声は、こういうアップテンポな曲にも合うようです。アニタ・オデイコール・ポーターの曲を集めたアルバムを出している中にこの曲が入っているのですが、アニタのクールな声が生かされたとても印象的な演奏です。

 後半のステージの途中、スペシャル・ゲストとして、フリューゲルホーン奏者のTOKUさんが加わり、これもスタンダードの「ルート66」を共演されていました。ホーンが1つ加わることで、演奏の厚みは格段に高まります。こういう飛び入りには心踊ります。

 秋田慎治さんのピアノは相変わらず絶好調です。とにかくアップテンポでもスローテンポでも、人の心の核心に突き刺さってくるような演奏です。単にテクニックのうまさというだけでなく、何か内面の繊細な感性がそのまま演奏に反映されているような感じを受けます。天性の才能なのでしょう。

 ベースの中村健吾さんは今回初めて演奏を聴いたのですが、特にアップテンポの演奏は聴き応えがありました。演奏しているときの表情の豊かさが聴衆を楽しませてくれます。

 こういうジャズのステージは、とにかく演奏者と観客との距離が近いところが魅力的です。距離の近さが内輪的なチープな雰囲気を作るわけでもなく、ごく自然体で距離が近いのです。これは他のジャンルの音楽にはなかなか見られない現象でしょう。

 こんな素晴らしいステージを提供してくれるBody&Soulに是非はまた足を運びたいと思います。