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Charito@Body&Soul

ウォッチ・ホワット・ハプンズ~チャリート ミーツ ミシェル・ルグラン~

ウォッチ・ホワット・ハプンズ~チャリート ミーツ ミシェル・ルグラン~

  • アーティスト: Charito(vo),Michel Legrand(p,vo),Remi Vignolo(b),Benjamin Henocq(ds),Alain Mayeras(p),Alain Brunet(tp),Rochefort Strings
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2008/08/20
  • メディア: CD
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 表参道の住宅地の一角にひっそりとあるBODY&SOULでチャリートのライブを鑑賞してきました。すぐ近くにはブルーノートがありますが、それとは規模も雰囲気も大きく異なったライブハウスですが、ミュージシャンとの絶妙な距離感が何とも言えない心地よさを醸し出していて、素晴らしいライブハウスです。始めて訪れたのですが、一発で気に入りました。

 さて、本日の主演のチャリートですが、最近出したアルバム「Watch What Happens Charito meets Michel Legrand」がとても素晴らしく、今回のライブでもここからの曲が多くを占めていました。中でも素晴らしかったのは、ミシェル・ルグランとのアルバムからの「You Must Believe In Spring」です。それから、このアルバムからのセレクトではありませんが、ビル・エヴァンスの定番「Waltz for Debby」もなかなか良かったです。

 最初、ピアノが少し遅れ気味だったのが気になりましたが、だんだんとトリオの呼吸が合ってきて、冷や冷やすることはなくなっていきました。

 これほど伸びと深みのあるヴォイスは日本で聴くことはできないように思います。ミシェル・ルグランとのコラボが実現したのも大変納得がいく気がしました。

 歌っている最中のチャリートはもちろん素晴らしいのですが、合間合間のトークも絶妙で、頭の回転の良さを感じます。適度に客に話しかけ、ライブハウス全体の一体感を醸成するやり方は、適度な広さのライブハウスだからこそできるものではありますが、誰でもできるものではありません。

 それにしても、東京には素晴らしいジャズを聴ける場所がたくさんあるということに改めて気づかされました。平日の夜にふとこうしたライブハウスに足を運び、至福の時間を過ごすだけで、どれだけ心が豊かになることでしょうか。

 何度も聴きたくなる素晴らしいライブでした。