今回は、独特の世界観を築いているカサンドラ・ウィルソンのライブを鑑賞してきました。
声量のある独特の低音ボイスが特徴の女性シンガーで、ジャンルの垣根を越えた挑戦を続けてきたシンガーでもあります。
最近、ジャズのスタンダードを集めたアルバム「Loverly」を発売したばかりですが、スタンダードの曲に独特の解釈を加えつつ低音ボイスで歌い上げるカサンドラの歌声を生で聞くのを楽しみに足を運びました。
- アーティスト: Cassandra Wilson
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 2008/05/07
- メディア: CD
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それから、ジャズの定番「Black Orpheus」。カサンドラが歌うと全く別の曲のように聞こえてしまうほど、独特の解釈が加えられており、聞く人の好みは別れるかもしれませんが、聞けば聞くほどその味が伝わってくるような感じです。
とにかく、カサンドラの低音ボイスの声量にはもの凄いものを感じます。これはCDを聴いただけでは決して伝わってきません。正しく生でこそ聴くべき歌声です。
ステージ上の存在感は圧倒的でした。
少し前のNewyorkerの記事http://www.newyorker.com/arts/critics/musical/2008/06/23/080623crmu_music_giddins/でカサンドラは「Reluctant Diva」(いやいやながらの歌姫)と題されて紹介されています。それは、20年にわたってスターであり続けながら、バンド全体の中で脇役に徹しようとするその姿勢によるものですが、カサンドラの存在感は彼女が脇役であることを許さないほどのすさまじい閃光を放っていました。
カサンドラの圧倒的な存在感に圧倒されっぱなしのライブは、満足感の高いものであったことは間違いありません。