- 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: DVD
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フィリップ・マーロウ(ハンフリー・ボガート)は、老将軍から依頼を受ける。この老将軍には二人の姉妹がいたが、そのうちの奔放な性格の妹カルメンが古本屋を営むガイガーから恐喝を受けており、この件を解決することをマーロウは依頼されたのだった。ところが、ガイガーは自分の家で殺され、その現場に踏み込んだマーロウは、酔いつぶれたカルメンがいた。
マーロウは事件を探っていくうちに、ガイガーの家のオーナーでギャンブルを営んでいるエディ・マースが事件の鍵を握っていることをつかむ。
マーロウは姉妹の姉の方のビビアンと話をしていくうちに、次第にビビアンに好意を抱くようになっていく。
最後、ガイガーの家で、エディ・マースはマーロウを殺害するために部下に命じていた罠に自らがはまり、部下に殺される・・・。
実際はもっと数々の殺人が起こったり、もっと多くの登場人物がいるのですが、正直、映画を最初に見た人が作品中にぎゅうぎゅうに詰め込まれたファクトを理解しきることは極めて至難の業と言わざるを得ません。
ちなみに、小説では、マーロウが最初にガイガー家に踏み込んだ際、そこでは猥褻な秘密撮影会が行われていて、カルメンは全裸で耳飾り以外には何も身につけていなかったことになっていますが、映画では、服を着て酔いつぶれていたという設定になっています。そこは、映画の表現の限界なのかもしれません。
小説の原作をまだ読んでいないものの、おそらく緻密な構成で素晴らしい作品なのでしょう。ただ、緻密で優れたサスペンスであればあるほど、それを短い時間の映画の中で表現することがより一層困難になるように思います。
この作品も、映画の雰囲気だけを追っていけば楽しめるのですが、内容を隅々まで理解しようと思ってみると、鑑賞後に少なからぬストレスを感じてしまうかもしれません・・・。