- 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: DVD
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主人公のリチャード・ハネイが立ち寄ったロンドンの寄席では、ミスター・メモリーという抜群の記憶力を誇る人物が見せ物をやっていたが、そこで発砲事件が起こる。その混乱の中、ハネイは見知らぬ女性を部屋に連れて帰ることになるが、その女性は実はスパイで、小指のない男によってある国家機密が外国に持ち出されようとしていると話す。ところが、翌日スパイの女性は、刃物で背中をひと突きにされ、「三十九階段」という言葉を残して死んでしまう。
ハネイには当然殺人の嫌疑が課された。ハネイは自らの嫌疑を晴らすために、女性スパイが残した地図を手がかりに、国家機密が持ち出されようとしている場所に列車で向かう。ハネイは列車の中まで追われるが、ある女性がいる個室にとっさに飛び込み、女性と情事にふけっているふりをする。
ハネイがたどり着いた場所にはある著名な教授が住んでいたが、その男こそ小指のない男だった。ハネイは列車で遭遇した女性と再会するが、彼女はハネイを殺人犯だと信じて警察に突き出そうとする。しかし、警官は教授の部下で、ハネイと彼女は手錠で括られてしまう。
2人は逃げる途中にある宿に泊まるが、そこで彼女はハネイが真犯人ではないと知る。
ハネイはその晩、ミスター・メモリーが登場する劇場に入り、そこで、スパイ組織がミスター・メモリーを使って国家機密を記憶させて持ち出そうとしていたと悟る。ハネイはミスター・メモリーに「三十九階段」とは、と訪ねると、ミスター・メモリーはそれがスパイ組織の名であることを暴露してしまい、その瞬間、その場にいた教授にピストルで撃たれてしまう。
部分部分について見れば、ヒッチコックのよさが垣間見られる初期の作品ですが、ただ、全体のストーリー構成はやはり後の作品に比べると劣る印象は否めません。ヒッチコック・ワールドに足を踏み入れる際、この作品から始めると少しとまどうかもしれませんが、後の作品を見てからこの作品を見ると、この映画が後の彼の多くの作品の原点になっていることが理解でき、見所が数多くあるという意味で貴重な作品なのかもしれません。