- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2011/04/22
- メディア: DVD
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ロシア人の元将軍ボーニンらは、ロマノフ朝の皇女アナスタシアに似ている記憶喪失の女性アンナ(イングリッド・バーグマン)を本物と祭り上げて、その莫大な遺産を山分けしようと計画、入水自殺を図ろうとしていたアンナを助けて、連れ回すことに。ボーニンらはアンナに、アナスタシアを演じるよう要求し、あれこれと訓練を積ませる。
ボーニンらは、かつてのロマノフ朝に近かった人たちとアンナを会わせて、アンナが本物のアナスタシアであると証明させようとしたが、失敗。そこで、コペンハーゲンにいるロマノフ朝の皇太后にアンナを会わせることになる。
皇太后はアンナが本物のアナスタシアであることを疑い、面会を拒み続ける。しかし、やっとアンナと面会した皇太后は、アンナが本物のアナスタシアであることを確信する。
アンナは、アナスタシアの初恋の男性で皇太后の甥であるポール王子と結婚することになる。かつてのロマノフ朝の栄光を取り戻す絶好の機会でもあり、2人の結婚には多くの招待客が集まった。
ところが、お披露目の直前となって、アンナとボーニンが消えてしまった。2人が惹かれ合っていることを悟っていた皇太后は、2人がいなくなることをお見通しだった。
招待客に何と言うつもりかと問われた皇太后は、次のように返す。
「芝居は終わり。家に帰りなさい。」
最後、皇太后が堂々とした風格で招待客らの前に進んでいくシーンで終わるのですが、最高のエンディング・シーンの1つだと思います。
イングリッド・バーグマンの好演はもちろん素晴らしく、莫大な財産を捨てて最後は愛に逃避するボーニンとアンナに、どこかホッとさせられます。
しかしながら、作品の中でもっとも惹かれるのは、皇太后の堂々としたキャラクターでしょう。周囲の人たちが過去の栄光に囚われ続けている中、一人、過去の栄光から訣別し、2人の逃亡を毅然として達観している姿は、とてもかっこいい女性像を形成しています。