文化
アメリカン・センター―アメリカの国際文化戦略作者: 渡辺靖出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/05/27メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見る 近年はとりわけ軍事面での世界展開が目立つアメリカですが、かつてはしたたかな文…
リゾート世紀末―水の記憶の旅作者: 山田登世子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1998/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 本書は19世紀のフランスのリゾートを研究した労作です。モーパッサンやプルースト、ピエール・ロチ、そしてヴェ…
夏期休暇に久々に美術館に足を運びました。国立西洋美術館で今月末まで開催されているコロー展です。 コローと言えば、光の濃淡を強調した美しい絵を数多く残した写実主義の画家として知られています。その影響は印象派にとどまらず、ピカソやブラックといっ…
注文の多い地中海グルメ・クルージング作者: デイヴィッド・シャレック,仁木めぐみ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/06/20メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見る これは実に面白いノンフィクションです。 アメリ…
西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)作者: 岡田暁生出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2005/10メディア: 新書購入: 25人 クリック: 169回この商品を含むブログ (208件) を見る 私はジャズほど熱心にクラシック音楽を聴くわけではありませんが、…
5月31日の朝日新聞におけるU2ボノの言葉です。 まずは出だしの文章です。 「北太平洋にある、日本と呼ばれる島国に、なぜ私がこんなにはまったのか。 ここで何かが起きている、「新しい風が吹く」と感じているからかもしれない。」 それから、福田首相へ…
日本音楽の再発見 (平凡社ライブラリー)作者: 小泉文夫,団伊玖磨出版社/メーカー: 平凡社販売発売日: 2005/06/30メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (13件) を見る 民族音楽学者の小泉文夫氏と作曲家の團伊玖磨氏との間の刺激的な対談です。…
GWの谷間、休みを取って東山魁夷展を鑑賞してきました。 ドイツへの留学などを通じて西洋美術の世界も通過してきた東山魁夷は、おそらくもっとも日本文化を根源的かつ正確に理解していた日本画家なのではないかと思います。今回の展覧会は、相当の数の東山…
皇居で雅楽の演奏会がありました。 宮内庁のパンフレットによれば、「雅楽」とは、元来「俗楽」に対する言葉で、正統の音楽を意味するのだそうです。日本の「雅楽」は、日本古来の歌と舞、古代のアジア大陸から伝来した器楽と舞が日本化したものおよびその影…
クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭作者: リチャード・フロリダ,井口典夫出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2008/02/29メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 75回この商品を含むブログ (24件) を見る 原著「The Rise of the Creative Class」…
先日東京国立博物館で始まったばかりの薬師寺展を見てきました。 見所は、金堂の日光・月光菩薩立像(国宝)が薬師寺の外で初めて公開されるということです。そして、展示では、2体をやや離れた高い位置から見比べられるのと、それぞれの仏像を横や後ろから…
財団法人国際文化会館のホームページにおいて、アントニオ・ネグリの来日が中止になったと掲載されました。 http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/ushiba/index.htm 2008年3月20日 アントニオ・ネグリ氏来日中止について 財団法人 国際文化…
文化と抵抗 (ちくま学芸文庫)作者: エドワード・W.サイード,デーヴィッドバーサミアン,Edward W. Said,David Barsamian,大橋洋一,大貫隆史,河野真太郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/03/10メディア: 文庫 クリック: 22回この商品を含むブログ (25件)…
歌声喫茶「灯」の青春 (集英社新書)作者: 丸山明日果出版社/メーカー: 集英社発売日: 2002/11メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 本書は、歌声喫茶の先駆けである新宿の「灯」(ともしび)の創立メンバーで人気者だった水野里矢の…
産経WEBに次のような記事が掲載されています。 中国が海外アニメ規制強化 夜4時間放映禁止 中国国内の映画や放送を管理する国家ラジオ・映画・テレビ総局は22日までに、毎日午後5時から同9時のゴールデンタイムに海外アニメの放映を禁じる通知を全国…
アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所作者: 渡辺靖出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 183回この商品を含むブログ (37件) を見る 前著『アフター・アメリカ』にも大変感銘を受けましたが、本書も大変…
国立新美術館で開催されている横山大観の展覧会を見てきました。横山大観といえば、文字どおり日本画の巨匠でありますが、多彩な筆致の絵が集結しており、その幅の広さに改めて驚かされます。 大観は、「朦朧体」と呼ばれる線ぬきの色彩画の創始者として有名…
今日の朝日新聞に次のような記事が掲載されていました。 指揮者バレンボイム氏に名誉市民権 パレスチナ自治政府 イスラエルとパレスチナの和平に取り組む国際的な指揮者兼ピアニストのダニエル・バレンボイム氏(65)にこのほど、パレスチナ自治政府から名…
昨年末から開催されている展示会を見てきました。さすがに北斎人気は高いようで、いまだに多くの観客が詰めかけていました。 オランダ国立民族学博物館やフランス国立図書館所蔵の作品が並んでおり、普段見慣れている北斎のタッチとはひと味違った様々なタッ…
11月19日に「ミシュラン東京2008」の発刊記者会見が行われました。 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20071119i214.htm 三つ星に8つの店が選ばれましたが、何と言っても嬉しいことは、星の総数191は世界最多であるという事実です。…
しばしば指摘されることですが、日本の建築物は木造が多いため、ヨーロッパなどに比べると頻繁に建築物が建て替えられるので、どうしても古い建築物が後世に受け継がれにくいという傾向が否めません。しかし、こうした傾向は木造建築物だけでなく、石や煉瓦…
六本木のミッドタウンにあるサントリー美術館で現在開催されている「鳥獣戯画がやってきた!」を見てきました。目当ては何と言っても、京都の高山寺というところに所蔵されている国宝「鳥獣人物戯画絵巻」甲巻から丁巻までです。ただ、展示が前期と後期に分…
ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書)作者: 梅森直之出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/05/17メディア: 新書購入: 47人 クリック: 569回この商品を含むブログ (104件) を見る ベネディクト・アンダーソンといえば、ナショ…
時計の社会史 (中公新書 (715))作者: 角山栄出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1984/01メディア: 新書 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る だいぶ古い中公新書の本ですが、御紹介したいと思います。 本書は、単なる時計の発達史ではなく、時…
「レンブラント」でダーツ遊びとは―文化的遺産と公の権利作者: ジョセフ・L.サックス,Joseph L. Sax,都留重人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/02/26メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 「文化的遺産と公の権利」という…
江戸東京学作者: 小木新造出版社/メーカー: 都市出版発売日: 2005/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 先日、江戸東京博物館前館長の小木新造さんの訃報に接しました。 小木氏の「江戸東京学」という考え方に共感を覚えていた者として、小…
美のジャポニスム (文春新書 (039))作者: 三井秀樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/04メディア: 新書購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る 「ジャポニズム」といえば、日本の浮世絵が19世紀末の西欧の印象派の画家たちに影響…
かつてマックス・ウェーバーは、近代化を「呪術からの解放」の過程として捉えたわけですが、昨今の世界情勢を見ると、宗教原理に再び呪縛されつつあるようです。これはアメリカのいう「対テロ戦争」の双方の当事者であるブッシュとビン・ラディンがいずれも…
今日の我が国において大人から子どもまでの間でもっとも有名で人気のヒーローといえば、それはおそらく「アンパンマン」でしょう。アンパンマンは幼児から絶大な支持を受けているヒーローであるだけでなく、その愛されるキャラクターゆえに、幼児を持つ親か…
異文化理解 (岩波新書)作者: 青木保出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/07/19メディア: 新書購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (29件) を見る 本書は、文化人類学者で現在は文化庁長官を務める青木保氏が、今日のグローバルな社会を生きてい…