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映画、書評、ジャズなど

森本あんり「反知性主義」

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書) 作者: 森本あんり 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/02/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (28件) を見る アメリカにおけるキリスト教の歴史をたどりつつ、「反知性主義」の歴史をたど…

ワシントン・ポスト取材班「トランプ」

トランプ 作者: ワシントン・ポスト取材班,マイケル・クラニッシュ,マーク・フィッシャー,野中香方子,森嶋マリ,鈴木恵,土方奈美,池村千秋 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/10/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る トランプに関す…

ベン・マッキンタイアー「キム・フィルビー」

キム・フィルビー - かくも親密な裏切り 作者: ベン・マッキンタイアー,小林 朋則 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/05/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る キム・フィルビーといえば、史上最も有名な二重スパイといっても過…

池内恵「イスラーム国の衝撃」

イスラーム国の衝撃 (文春新書)作者: 池内恵出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/01/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (37件) を見る イスラム関係の本をいくつか手にとってみましたが、本書が最も分かりやすく、深い洞察に基づくものだと思います…

下斗米伸夫「プーチンはアジアをめざす」

プーチンはアジアをめざす―激変する国際政治 (NHK出版新書 448)作者: 下斗米伸夫出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2014/12/09メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る 表題のとおり、プーチンの外交戦略について述べられた本です。現在のウクライナ…

安倍政権誕生に当たって

昨日、第二次安倍政権が発足しました。党幹部や閣僚の顔ぶれは、民主党政権と比べるとさすがに重厚感を感じざるを得ません。また、迅速な官僚起用の仕方を見ると、自民党は野党時代を通じても、官僚とのコネクションをきちんと維持してきたことが窺えます。…

原武史「団地の空間政治学」

団地の空間政治学 (NHKブックス No.1195)作者: 原武史出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/09/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (22件) を見る 個人的に幼少の頃をニュータウンで育ったことから、団地やニ…

領土を巡る争いに対処する知恵

日本が尖閣諸島を国有化したことに対する中国の反発が連日大きく報道されています。これまでもしばしば反日デモが起こりましたが、今般のデモによる破壊や略奪はかなりエスカレートした感があります。 まず抑えておかなければならないことは、領土を巡る争い…

伊藤潔「台湾 四百年の歴史と展望」

台湾―四百年の歴史と展望 (中公新書)作者: 伊藤潔出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1993/08/25メディア: 新書購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (21件) を見る 1993年に初版が発行された本ですが、台湾の歴史を分かりやすく、かつ中立的…

東アジア情勢の混乱と新たな動き

竹島、尖閣諸島を巡って東アジア情勢が紛糾しています。とりわけ、韓国との関係は近年韓流ブームを通じて草の根的な文化交流が深まってきており、これまでにない良好な関係が進展してきただけに、今回の韓国大統領の竹島訪問は大変残念な行為ですし、さらに…

白石隆 ハウ・カロライン「中国は東アジアをどう変えるか」

中国は東アジアをどう変えるか ? 21世紀の新地域システム (中公新書 2172)作者: ハウC・S,白石隆出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/07/24メディア: 新書購入: 3人 クリック: 37回この商品を含むブログ (8件) を見る 中国の台頭がアジア地域をどの…

消費税増税法案の衆議院通過に思う

消費税増税法案が衆議院を通過しました。 おそらく、多くの方々がこのままでは社会保障制度は成り立たないことを理解しており、私も野田政権のこうした方向性には基本的に評価したいと思いますが、釈然としない感情が残ることも事実です。それは何かを考えれ…

坪井善明「ヴェトナム新時代」

ヴェトナム新時代―「豊かさ」への模索 (岩波新書)作者: 坪井善明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/08/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 10回この商品を含むブログ (11件) を見る 近々ヴェトナム行きの計画があるため、ヴェトナム政治の専門家の著…

村田晃嗣「レーガン」

レーガン - いかにして「アメリカの偶像」となったか (中公新書)作者: 村田晃嗣出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/11/24メディア: 新書 クリック: 7回この商品を含むブログ (18件) を見る 文字どおりアメリカの元大統領レーガンの評伝です。大統領…

野口雅弘「官僚制批判の論理と心理」

官僚制批判の論理と心理 - デモクラシーの友と敵 (2011-09-25T00:00:00.000)作者: 野口雅弘出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/09/22メディア: 新書購入: 3人 クリック: 100回この商品を含むブログ (32件) を見る ウェーバー研究が専門の著者が、官…

民主主義の機能不全?

ここ数日間の世界の政治情勢を見ていると、米国の債務上限問題、ユーロ危機、そして日本の首相退陣問題等々、どこか民主主義という仕組み自体が機能不全に陥っているという印象を受けてしまいます。 エコノミスト誌がTurning Japaneseという刺激的な標題とと…

独裁政権後の行方は

チュニジア、エジプトに続き、リビアの独裁政権の帰趨が注目されています。 この動きがこれからどこへ向かっていくのか?アラブ世界以外への拡大(例えば中国など)があるのかどうか?この辺を学問的に論じた説はこれまであまり見られないように見受けられま…

「フォッグ・オブ・ウォー」★★★★★

フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売日: 2009/08/05メディア: DVD クリック: 27回この商品を含むブログ (11件) を見る アメリカの国防長官として、ケネディ、ジョンソ…

最近の菅総理を見てみると・・・

最近、菅総理が「政治決断」を演出する場面が増えています。法人税率引き下げ、諫早湾訴訟の上告断念、小沢元代表への政倫審出席要請等々。 菅総理が小泉元総理の力強い手法を意識しているのはおそらく間違いないでしょう。何か総理自身が決断し、それをマス…

「政治主導とうかつなことを言った・・・」

MSN産経ニュースで、民主党の枝野氏が「政治主導とうかつなことを言った」と述べたという記事が掲載されていました。 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101114/plc1011141745022-n1.htm ようやく民主党政権も少し分かってきたのかというのが率直な…

権威が揺らぐ2つの巨大権力

今、2つの巨大権力の「権威」が揺らいでいます。一つは検察、もう一つは中国共産党です。 まずは検察についてですが、検察の証拠偽造問題はきわめて深刻な問題であることはいうまでもありません。証拠を一手に握る検察が証拠に改竄を加えるという行為は、裁…

マイケル・サンデル「これからの「正義」の話をしよう」

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学作者: マイケル・サンデル,Michael J. Sandel,鬼澤忍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/05/22メディア: 単行本購入: 483人 クリック: 15,840回この商品を含むブログ (586件) を見る 本書は…

鳩山総理の言葉の軽さ

鳩山総理の言葉の軽さについては、メディアで散々取り上げられてきています。「辺野古の海が埋め立てられることは自然への冒涜」、「最低でも県外」等々の発言は、結果から見れば明らかに口から出た言葉と反した結果をもたらしています。 ところで、今ちょう…

普天間飛行場を巡る混迷

鳩山政権の普天間飛行場を巡る混迷状況は、見るに堪えません。 鳩山総理がいう沖縄の負担軽減の必要性については、誰しもが認識している課題です。戦後65年が経とうとしている今、多くの日本人にとって悲惨な戦争は歴史的事実となりつつありますが、唯一、…

マイケル・サンデル@ハーバード白熱教室「命に値段をつけられるのか」

再放送で第2回放送分をやっていたのを見ましたが、前回視聴した分(第3回)にも増して大変面白い議論でした。 この回のテーマは「功利主義」です。ジェレミー・ベンサムやその議論を発展させたジョン・スチュワート・ミルの議論を取り上げ、功利主義の議論…

マイケル・サンデル@ハーバード白熱教室

NHKはしばしば良質の番組を提供してくれますが、日曜日夕方の教育テレビで放送中のハーバード白熱教室は実に素晴らしい企画です。ハーバード大学の熱心な学生たちを前に熱弁を振るう政治哲学の第一人者マイケル・サンデルの講義は、今日の我が国の公共政…

裁判員「むかつく」発言報道への違和感

■強姦致傷被告に裁判員「むかつくんですよね」 仙台地裁で19日に行われた強姦(ごうかん)致傷事件の裁判員裁判で、質問に答えない被告に男性裁判員が「むかつくんですよね」と声を荒らげ、裁判長に制止された。 10歳代の女性に対する強姦致傷罪に問われた…

事業仕分け 狙いは分かるが手法が問題だ

11/13読売新聞に「事業仕分け 狙いは分かるが手法が問題だ」と題する社説が掲載されています。 政府の行政刷新会議が事業仕分けを開始し、来年度予算の概算要求から無駄を洗い出す作業を本格化させている。 (略) 長年にわたって硬直化した予算配分に、メリ…

「宋姉妹 〜中国を支配した華麗なる一族〜」

宋姉妹―中国を支配した華麗なる一族 (角川文庫)作者: 伊藤純,伊藤真出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1998/11メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 18回この商品を含むブログ (13件) を見る 「昔、中国に三人の姉妹がいた。ひとりは金を愛し、ひとりは権力を…

広義の文化政策 不可欠な軸

9月25日の読売新聞朝刊で、慶応大の渡辺靖教授が民主党の文化政策について興味深い指摘をされています。 民主党が予算の無駄遣いの象徴として批判してきた「アニメの殿堂(国立メディア芸術総合センター)」の建設中止を、川端達夫文部科学相が表明した。…

衆議院選挙の結果を見て

事前の大方の予想どおり、選挙結果は民主の歴史的圧勝に終わりそうです。前回の郵政選挙に比べると極めて大きく振れたわけですが、小選挙区制度というのはこういう振れ方をするというのは、諸外国の歴史で経験済みです(かつて1993年のカナダの選挙では…

ティム・ワイナー「CIA秘録」上巻

CIA秘録上作者: ティム・ワイナー出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/11/12メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 108回この商品を含むブログ (37件) を見る CIAといえば、世界中を股にかけた諜報・スパイ活動を展開するとともに、時には自ら戦闘行為…

バレンボイム中東公演中止

大変残念なニュースです。 http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090107/mds0901071041004-n1.htm 世界文化賞受賞者のバレンボイム氏、ガザ情勢で中東での公演中止 世界的指揮者でベルリン国立歌劇場の音楽監督を務めるユダヤ人のダニエル・バレンボイム…

空自幹部の論文

今、政治的に大きな問題となっている自衛隊空自幹部の田母神俊雄氏の論文を読んでみました。 http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf 率直に言って、仮に思想面の妥当性を度外視して考えたとしても、政府の幹部が堂々と発表する…

五輪開会式の政治学

北京五輪の開会式はなかなかの圧巻でした。 独特の映像美を追求し、中国の昔の素朴な面と近代的な面を共にフィーチャーする作品を作り続けてきたチャン・イーモウが総監督を務めただけあって、視覚的な美しさは大変素晴らしいものでした。 冒頭の太鼓のパフ…

白石隆「海の帝国」

海の帝国―アジアをどう考えるか (中公新書)作者: 白石隆出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/09メディア: 新書購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (16件) を見る 本書は、過去200年間のスパンでアジアの歴史の大勢を捉えようとするもの…

U2ボノの言葉

5月31日の朝日新聞におけるU2ボノの言葉です。 まずは出だしの文章です。 「北太平洋にある、日本と呼ばれる島国に、なぜ私がこんなにはまったのか。 ここで何かが起きている、「新しい風が吹く」と感じているからかもしれない。」 それから、福田首相へ…

スーザン L.シャーク「中国 危うい超大国」

中国危うい超大国作者: スーザン L.シャーク,徳川家広出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2008/03/30メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (7件) を見る 著者は1997年から2000年までの間、国務次官補として東アジア・太平洋…

中国疾走〜中国外交の狡猾さ

先週、読売新聞で5回にわたって連載されていた「中国疾走」というコーナーがありましたが、中国の外交戦略の狡猾さや帝国主義的発想が出ていて大変興味深いものでしたので、ご紹介したいと思います。 昨今の中国外交で特に注目すべきは、対アフリカ外交でし…

アントニオ・ネグリ来日中止

財団法人国際文化会館のホームページにおいて、アントニオ・ネグリの来日が中止になったと掲載されました。 http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/ushiba/index.htm 2008年3月20日 アントニオ・ネグリ氏来日中止について 財団法人 国際文化…

保守の行き詰まり

最近の論壇を見るにつけ、保守の行き詰まりを感じざるを得ません。 数年前までの保守の論調にはある種の“新鮮さ”が感じられました。冷戦が崩壊する以前、長らくイデオロギー対立の時代が続く中で、いわゆる革新派の議論は単調化し、何が何でも護憲一辺倒、戦…

佐藤優「自壊する帝国」

自壊する帝国作者: 佐藤優出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/05/30メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 52回この商品を含むブログ (129件) を見る この本は、著者が対ソ連外交に携わった体験が綴られているものですが、単なる著者の経験談にとどまること…

与謝野官房長官退任に当たっての発言

産経WEBによれば、9月25日午前の与謝野官房長官の記者会見で、次のような発言をされているようです。 産経ニュース 【安倍内閣と福田内閣】 −−安倍内閣から福田内閣への転換というのは、後世から評価すると、どう位置づけられるか 「そうですね。それは後…

大屋雄裕「自由とは何か」

自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅 (ちくま新書)作者: 大屋雄裕出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/09メディア: 新書購入: 11人 クリック: 199回この商品を含むブログ (91件) を見る 「自由」を考えるということがいかに難しいことかがよく分かる、…

安倍総理辞意表明

最後は、もはや正常な判断能力を失していた感じを受けます。 今回の安倍総理の辞意表明は、国民、マスコミから相当に酷評されているので、今更重ねて批判をするのは気が引けるのですが、今回の安倍政権の誕生から崩壊という一連のプロセスは、日本の総理決定…

渡辺治「安倍政権論 新自由主義から新保守主義へ」

安倍政権論―新自由主義から新保守主義へ作者: 渡辺治出版社/メーカー: 旬報社発売日: 2007/06メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (7件) を見る 本書は、護憲派の側から安倍政権について分析し、論じたものです。著者は、一橋大学大学院社…

菊池理夫「日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門」

日本を甦らせる政治思想~現代コミュニタリアニズム入門 (講談社現代新書)作者: 菊池理夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/01/19メディア: 新書購入: 6人 クリック: 81回この商品を含むブログ (35件) を見る この本は、良くも悪くも、コミュニタリアニズ…