政治
東京オリンピックが昨日終了しました。 コロナ禍という前代未聞の状況の中、最低限のオペレーションは無難に乗り切れたのではないかという意味では、関係者やボランティアの方々の尽力には敬意を表したいと思います。 本来であれば、東京オリンピックを観戦…
オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る 作者:オードリー・タン 発売日: 2020/11/29 メディア: Kindle版 台湾でデジタル担当政務委員を務めるオードリー・タンのインタビューをまとめたものです。著者はIT業界で名をはせてきたことが知られていますが、…
デジタル化する新興国 先進国を超えるか、監視社会の到来か (中公新書) 作者:伊藤亜聖 発売日: 2020/10/22 メディア: Kindle版 デジタル化の流れはコロナを契機に全世界で一層の盛り上がりを見せており、日本でもデジタル庁の創設に向けた動きが一気に早まる…
今、新型コロナへの対応で世界中が大混乱に陥っています。平日の昼間なのに閑散とする都市の光景は衝撃的です。SF映画に出てくる最終戦争後の廃墟を目の当たりにするようで、背筋がぞっとする思いがします。街を歩いても、ほとんどの飲食店は閉まっており…
反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書) 作者: 森本あんり 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/02/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (28件) を見る アメリカにおけるキリスト教の歴史をたどりつつ、「反知性主義」の歴史をたど…
トランプ 作者: ワシントン・ポスト取材班,マイケル・クラニッシュ,マーク・フィッシャー,野中香方子,森嶋マリ,鈴木恵,土方奈美,池村千秋 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/10/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る トランプに関す…
キム・フィルビー - かくも親密な裏切り 作者: ベン・マッキンタイアー,小林 朋則 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/05/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る キム・フィルビーといえば、史上最も有名な二重スパイといっても過…
イスラーム国の衝撃 (文春新書)作者: 池内恵出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/01/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (37件) を見る イスラム関係の本をいくつか手にとってみましたが、本書が最も分かりやすく、深い洞察に基づくものだと思います…
プーチンはアジアをめざす―激変する国際政治 (NHK出版新書 448)作者: 下斗米伸夫出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2014/12/09メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る 表題のとおり、プーチンの外交戦略について述べられた本です。現在のウクライナ…
昨日、第二次安倍政権が発足しました。党幹部や閣僚の顔ぶれは、民主党政権と比べるとさすがに重厚感を感じざるを得ません。また、迅速な官僚起用の仕方を見ると、自民党は野党時代を通じても、官僚とのコネクションをきちんと維持してきたことが窺えます。…
団地の空間政治学 (NHKブックス No.1195)作者: 原武史出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/09/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (22件) を見る 個人的に幼少の頃をニュータウンで育ったことから、団地やニ…
日本が尖閣諸島を国有化したことに対する中国の反発が連日大きく報道されています。これまでもしばしば反日デモが起こりましたが、今般のデモによる破壊や略奪はかなりエスカレートした感があります。 まず抑えておかなければならないことは、領土を巡る争い…
台湾―四百年の歴史と展望 (中公新書)作者: 伊藤潔出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1993/08/25メディア: 新書購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (21件) を見る 1993年に初版が発行された本ですが、台湾の歴史を分かりやすく、かつ中立的…
竹島、尖閣諸島を巡って東アジア情勢が紛糾しています。とりわけ、韓国との関係は近年韓流ブームを通じて草の根的な文化交流が深まってきており、これまでにない良好な関係が進展してきただけに、今回の韓国大統領の竹島訪問は大変残念な行為ですし、さらに…
中国は東アジアをどう変えるか ? 21世紀の新地域システム (中公新書 2172)作者: ハウC・S,白石隆出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/07/24メディア: 新書購入: 3人 クリック: 37回この商品を含むブログ (8件) を見る 中国の台頭がアジア地域をどの…
消費税増税法案が衆議院を通過しました。 おそらく、多くの方々がこのままでは社会保障制度は成り立たないことを理解しており、私も野田政権のこうした方向性には基本的に評価したいと思いますが、釈然としない感情が残ることも事実です。それは何かを考えれ…
ヴェトナム新時代―「豊かさ」への模索 (岩波新書)作者: 坪井善明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/08/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 10回この商品を含むブログ (11件) を見る 近々ヴェトナム行きの計画があるため、ヴェトナム政治の専門家の著…
レーガン - いかにして「アメリカの偶像」となったか (中公新書)作者: 村田晃嗣出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/11/24メディア: 新書 クリック: 7回この商品を含むブログ (18件) を見る 文字どおりアメリカの元大統領レーガンの評伝です。大統領…
官僚制批判の論理と心理 - デモクラシーの友と敵 (2011-09-25T00:00:00.000)作者: 野口雅弘出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/09/22メディア: 新書購入: 3人 クリック: 100回この商品を含むブログ (32件) を見る ウェーバー研究が専門の著者が、官…
ここ数日間の世界の政治情勢を見ていると、米国の債務上限問題、ユーロ危機、そして日本の首相退陣問題等々、どこか民主主義という仕組み自体が機能不全に陥っているという印象を受けてしまいます。 エコノミスト誌がTurning Japaneseという刺激的な標題とと…
チュニジア、エジプトに続き、リビアの独裁政権の帰趨が注目されています。 この動きがこれからどこへ向かっていくのか?アラブ世界以外への拡大(例えば中国など)があるのかどうか?この辺を学問的に論じた説はこれまであまり見られないように見受けられま…
フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売日: 2009/08/05メディア: DVD クリック: 27回この商品を含むブログ (11件) を見る アメリカの国防長官として、ケネディ、ジョンソ…
最近、菅総理が「政治決断」を演出する場面が増えています。法人税率引き下げ、諫早湾訴訟の上告断念、小沢元代表への政倫審出席要請等々。 菅総理が小泉元総理の力強い手法を意識しているのはおそらく間違いないでしょう。何か総理自身が決断し、それをマス…
MSN産経ニュースで、民主党の枝野氏が「政治主導とうかつなことを言った」と述べたという記事が掲載されていました。 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101114/plc1011141745022-n1.htm ようやく民主党政権も少し分かってきたのかというのが率直な…
今、2つの巨大権力の「権威」が揺らいでいます。一つは検察、もう一つは中国共産党です。 まずは検察についてですが、検察の証拠偽造問題はきわめて深刻な問題であることはいうまでもありません。証拠を一手に握る検察が証拠に改竄を加えるという行為は、裁…
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学作者: マイケル・サンデル,Michael J. Sandel,鬼澤忍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/05/22メディア: 単行本購入: 483人 クリック: 15,840回この商品を含むブログ (586件) を見る 本書は…
鳩山総理の言葉の軽さについては、メディアで散々取り上げられてきています。「辺野古の海が埋め立てられることは自然への冒涜」、「最低でも県外」等々の発言は、結果から見れば明らかに口から出た言葉と反した結果をもたらしています。 ところで、今ちょう…
鳩山政権の普天間飛行場を巡る混迷状況は、見るに堪えません。 鳩山総理がいう沖縄の負担軽減の必要性については、誰しもが認識している課題です。戦後65年が経とうとしている今、多くの日本人にとって悲惨な戦争は歴史的事実となりつつありますが、唯一、…
再放送で第2回放送分をやっていたのを見ましたが、前回視聴した分(第3回)にも増して大変面白い議論でした。 この回のテーマは「功利主義」です。ジェレミー・ベンサムやその議論を発展させたジョン・スチュワート・ミルの議論を取り上げ、功利主義の議論…
NHKはしばしば良質の番組を提供してくれますが、日曜日夕方の教育テレビで放送中のハーバード白熱教室は実に素晴らしい企画です。ハーバード大学の熱心な学生たちを前に熱弁を振るう政治哲学の第一人者マイケル・サンデルの講義は、今日の我が国の公共政…